2012年4月28日土曜日

睡眠障害|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省


健康のために睡眠はたいへん重要です。睡眠は、心身の疲労回復をもたらすとともに、記憶を定着させる、免疫機能を強化するといった役割ももっています。健やかな睡眠を保つことは、活力ある日常生活につながります。
睡眠障害というと不眠症を考えがちですが、不眠症以外にも様々な病気があり、多くの人々が睡眠の問題を抱えていることがわかってきました。夜の睡眠が障害されると、眠気やだるさ、集中力低下など日中にも症状が出現します。睡眠の問題と日中の問題は、表と裏の関係にあるといってもいいでしょう。このような、睡眠の問題や日中の眠気の問題が1カ月以上続くときは、何らかの睡眠障害にかかっている可能性が考えられます。睡眠障害は、その原因によって治療法も異なります。適切な治療を受けるためにも、自分の睡眠状態や睡眠の問題を把握しておくことは重要です。


睡眠障害とは

睡眠障害とは様々な病気の総称

睡眠障害とは、睡眠に何らかの問題がある状態をいいます。眠れなくなることはよくみられますが、眠れないことイコール不眠症ではありません。不眠の原因には、環境や生活習慣によるもの、精神的・身体的な病気から来るもの、薬によって引き起こされるものなど、様々です。
さらに、睡眠障害には不眠だけでなく、昼間眠くてしかたないという状態や、睡眠中に起きてくる病的な運動や行動、睡眠のリズムが乱れて戻せない状態など、多くの病気が含まれます。また、睡眠の問題は1つの原因や病気だけでなく、いくつかの要因が重なって起こってくることも多くみられます。
睡眠の何が問題なのか、その原因は何か、主観的症状と客観的情報を多面的に検討・整理することが、適切な診断と治療につながります。


ジャクソンビルうつ病治療センター

睡眠障害は国民病?

日本では、一般成人のうち約21%が不眠に悩んでおり、約15%が日中の眠気を自覚しているとの調査結果があります。こうしてみると、成人の5人に1人、つまり1500万~2000万人の人が不眠に悩んでいると推計されます。背景には、人口の高齢化、ライフスタイルの多様化、24時間社会における生活リズムの乱れ、ストレスなどがあるのかもしれません。

睡眠障害の何が問題なのか?

睡眠障害があると、何が問題になってくるのでしょうか?ひとつには、睡眠障害によって、日常生活や社会生活に支障が出てくることがあります。睡眠障害によって日中の眠気やだるさ、集中力低下などが引き起こされると、日々の生活に支障をきたし、極端な場合には事故につながることもあります。
また、睡眠不足や睡眠障害が長期間持続すると、生活習慣病やうつ病などになりやすくなることがあります。こうしたことから、睡眠障害に適切に対処することが重要と考えられています。


サイン・症状

睡眠障害のサインや症状は大きく分けて、1)不眠、2)日中の過剰な眠気、3)睡眠中に起こる異常行動や異常知覚・異常運動、4)睡眠・覚醒リズムの問題、の4つにまとめられます。また、いびきや寝ぼけなど、周囲の人から指摘される症状もあります。
サインや症状を、自分で困っているものと人から指摘されるものの両面から把握し、疑われる疾患について専門医にきちんと判断してもらいましょう。


足のトウモロコシの痛み

自覚できる症状

  • 不眠(寝つきの悪さ、途中で起きてしまい再入眠できない、朝早く起きてしまう、熟睡できない)
    → 精神疾患や身体疾患、服用薬、下記の睡眠障害をチェック
      そのうえで不眠症かどうか判断
  • 過眠(日中眠くてしかたない、居眠りをして注意をされる)
    → 睡眠不足や睡眠の質が低下する病気がないか、チェック
      もし、夜十分眠っているのに日中眠い場合は、過眠症を調べる
  • 就寝時の異常感覚(脚がむずむずしたり火照ったり、脚をじっとさせていられないためによく眠れない、夕方以降に悪化)
    → むずむず脚症候群を調べる
  • 睡眠・覚醒リズムの問題(適切な時刻に入眠できず、希望する時刻に起床することができない)
    → 睡眠日誌で睡眠・覚醒リズムをチェック
      概日リズム睡眠障害を調べる

人から指摘される症状

  • いびき・無呼吸(いびき、眠っているときに息が止まる、突然息が詰まったようにいびきが途切れる)
    → 体重、飲酒、服用薬をチェック
      睡眠時無呼吸症候群を調べる
  • 睡眠中の異常行動(寝ぼけ行動、寝言、睡眠中の大声・叫び声)
    → 夢との関連性、起こして覚醒するかどうか、チェック
      睡眠時随伴症を調べる
  • 睡眠中の異常運動(寝入りばなや夜間に、脚がピクピクと動いている)
    → 就床時の異常感覚についてチェック
      周期性四肢運動障害を調べる

睡眠衛生について

症状の把握とともに、睡眠衛生についてもチェックしましょう。よくない睡眠環境や誤った睡眠習慣が、睡眠を妨げているかもしれません。


どのような運動は減量を向上させるのでしょうか?
  • 寝室環境(騒音、日当たり、寝るときの明るさ、テレビやラジオ)
  • 睡眠習慣(床に入る時刻、床から出る時刻、実際に眠りに入る時刻、実際に起きる時刻、寝るときに習慣的にすること、昼寝)
  • 嗜好品(飲酒、喫煙、コーヒーなどのカフェイン類)

治療について

睡眠障害は疾患によって治療法が異なります。「眠れない」イコール「睡眠薬治療」ではありません。症状やサイン、診察や検査から、その原因となる疾患が適切に診断され、原因に応じた治療を受けることが重要です。

不眠症以外の疾患に対する治療法

睡眠時無呼吸症候群

重症度によって治療法が異なります。経鼻的持続陽圧呼吸療法(鼻CPAP療法)や口腔内装置などが使われます。肥満がある場合は、ダイエットが必要です。飲酒や睡眠薬は、かえって悪化させます。

むずむず脚症候群・周期性四肢運動障害

抗てんかん薬や抗パーキンソン病薬などが使われます。専門医の診察が必要です。

過眠症

夜間十分な睡眠をとり、規則的な生活を心がけるようにしましょう。昼休みなどに短時間の昼寝をうまく取り入れましょう。眠気に対して中枢神経刺激薬が使用されることがありますが、専門医による診察と検査が必要です。

睡眠時随伴症

ストレスなどが関与している場合があるので、ストレスの軽減につとめましょう。睡眠中の寝ぼけ行動に対しては、危険に配慮した寝室環境を整えましょう。薬物療法として、睡眠薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、抗パーキンソン病薬などが使われます。

概日リズム睡眠障害

体内時計をリセットし、通常の一日のリズムに合わせるためには、朝たっぷり光を浴びるようにしましょう。休日でも同じ時刻に起床して、光を浴びるのがコツです。睡眠薬やサプリメントを使用する場合は、専門医の指導を仰ぎましょう。


睡眠薬の治療

寝つきが悪い、途中で起きてしまう、早くに目が覚めてしまう、などの不眠症状に応じて、睡眠薬が使用されます。また、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬なども使用されることがあります。医師に指示された用法や用量を守って、正しく使用しましょう。睡眠薬は絶対にお酒と一緒に飲んではいけません。睡眠薬を服用したら30分以内には寝床につきましょう。
服用していた睡眠薬をいっぺんに中止すると、リバウンドで不眠が悪化することがあります。医師の指示のもと、ゆっくりとやめるようにしましょう。

睡眠習慣の見直し

睡眠時間にこだわらない

年をとると必要な睡眠時間は短くなります。あまり長時間眠ることを目標とせず、年齢に合った睡眠時間を設定しましょう。

眠くなってから床につく、就床時刻にこだわりすぎない

眠ろうと意気込むと、かえって頭が冴えてきます。寝つけないままに床の中にいると、眠れないことへの不安や焦りが生じ、ますます眠れなくなってしまいます。

同じ時刻に毎日起床

何時間眠れたかにかかわらず、毎日同じ時刻に起床しましょう。

眠る以外の目的で床の中で過ごさない

床の中でテレビを見たり、読書をしたりしないようにしましょう。なかなか眠れなかったら、いったん床から離れ、自分なりのリラックスできることを行ってみましょう。

昼寝は短めに、遅くとも15時前に

長い昼寝や夕方以降の昼寝は、夜の睡眠に悪影響を及ぼします。



These are our most popular posts:

うつ病の不眠症は、本当に眠れない

不眠症うつ薬治療眠れない患者脳不安定精神落ち込み自殺. ... 睡眠障害や不眠症を 克服し、熟睡するための快眠安眠情報サイト 『ぐっすりネット』 ... 神経症性の不眠症と うつ病性の不眠症を見分けるポイントの一つは、夜中に起きてしまったときの行動です。 read more

十分な睡眠の確保-うつ病治療の種類

うつ病の患者さんのほとんどに見られるのが、不眠です。 ... 不眠を解消するためには、 睡眠薬を有効に活用して睡眠を確保した方がよい場合もあります。「睡眠薬を ... また 不眠は、抗うつ薬による治療の効果が現れてくると次第に改善されていくことも多いの です。 read more

うつ病と便秘|便秘の解消法:女性の便秘解消対策

2012年4月6日 ... うつ病治療のためのお薬には、抗うつ薬、気分安定薬(精神安定薬や気分安定薬)、抗 不安薬、睡眠導入薬などが、症状に応じて処方されます。これらのお薬には、腸の運動 を抑制する作用が強く、これによってお薬による便秘が引き起こされ ... read more

うつ病と睡眠の関係 - うつ病~こころとからだ

うつ病の患者さんにとって重要な睡眠について、朝早く目が覚める場合の悪影響や対処 法、仕事を休んだり家事から離れている ... ぐっすり寝た」という実感を得て生活の質を 向上させるためにも、抗うつ薬とともに睡眠薬を服用することは効果があるとされてい ます ... read more

0 件のコメント:

コメントを投稿