2012年4月21日土曜日

家族間の問題 | 子供の心の病気・障害の治療ガイド


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いつまでも疲れがとれない、通勤電車で激しい動悸に襲われる、緊張すると下痢をする―こんな身体症状の背景に心の病気が潜んでいることがあります。

ストレスや心の病気による身体不調や異常行動を事例で紹介。


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当サイトを読んでいる人の子どもが愛着障害で苦しんでいることはまずありません。

なぜなら愛着障害は、子どもの幸せをほとんど(またはまったく)配慮しないか、関心を示さない家庭に発生する障害だからです。

子どもの幸福に対する配慮が示されず、関心すらもたれなかった家庭にこの障害が発生するのです。


子どもに過度の抑制型または脱抑制型の愛着障害の症状が見られるなら、

それが単なる生まれつきの個性の現れではないことを確認するために、子どもの気質をしっかりと考えてみることがとても大切です。

他人になかなかなじむことができず、新しい状況におかれると怖がったり、不安を抱いているように見える子どももいます。

しかし、このような子どもが愛着障害にかかっていることはまれで、生まれつき内気なだけにすぎません。

こういった子どもだけでなく、積極的で、自己主張が強く、好奇心旺盛で、多少活発すぎたり、直情径行の性格があったとしても、正常な範囲の中にいる子どももいます。


愛着障害は現在知られている中でも指折りの深刻な精神障害です。

あなたの子どもがこの障害にかかっているなら、すぐに専門家に診てもらう必要があります。

虐待されたり、育児放棄されていた子どもを養子として迎える親、またはそのような子どもを養子に出す親は、特にこの障害に警戒しなくてはなりません。

愛情に満ちた環境を与えることが子どもにとってプラスになることは間違いありませんが、以前の愛情のない環境から引きずっているダメージを克服するには、専門家の助けが必要となるでしょう。

生まれつき抑制型や脱抑制型の愛着障害の子どもは一人もいないということを忘れないで下さい。

この障害は子どもが受けた(または受けなかった)育児が原因で生まれる症候群の一つなのです。




いつまでも疲れがとれない、通勤電車で激しい動悸に襲われる、緊張すると下痢をする―こんな身体症状の背景に心の病気が潜んでいることがあります。

ストレスや心の病気による身体不調や異常行動を事例で紹介。


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「店に出かける時には、いつもジェニファーに『私から離れちゃだめよ』といわなくちゃいけないんです。

娘はいつも知らない人につかつかと近づいていき、困らせているんです。

どんな人にも話しかけるなんて、いいわけありません。

いつか、娘が大きなトラブルに巻き込まれるんじゃないかと思うと心配です」


8歳のジェニファーの気質が社交的だというだけの話かもしれません。

しかし母親は、娘はしょっちゅうこのような振る舞いをしていると話しています。

ジェニファーはいつも体を人に押しつけています。

行くところではどこでも自分に注目を集めようとし、そうしてもらえなければ無理やりにでも目立とうとします。


彼女は子どもがかかる二つの愛着障害の一つである「脱抑制型愛着障害」の症状を示している恐れがあります(もう一つは「抑制型愛着障害」)。

親子間の健全な愛情が、子どもの身体、情緒、心理面の発達の土台を形作ることは周知の事実になっています。

子どもは、このきわめて重要な愛情を人に感じさせる、先天的特徴を生まれつきもっています。

泣く(親に自分の欲求を知らせる)、笑う、目で親の姿を追う、手でものをグッとつかむこともこの特徴に含まれています。


乳児は母乳をもらい、抱いてもらい、おしめを変えてもらい、お風呂に入れてもらうことで緊密な情緒的関係を築き上げると、

次は親子の強く、安定した関係が形成されるまで、ますます複雑な愛情形態を発達させていきます。

こうした関係を結ぶことで、子どもは世話を受け、守られていると感じられるようになるだけでなく、他の人間との健全な関係を始め、形成できるようにもなるのです。

健全な愛情が子どもの発達期間に形成されなかったり、歪められてしまったりする理由は数多くあります。

親との別離、子どもの入院、親の身体や精神の病気、アルコールや麻薬などの乱用の問題、親からの虐待、時には親子間の単なる性格の不一致など、

あらゆる原因で子どもは愛情不足を感じてしまうことがあります。


愛情が完璧な状態になることはなく、親子間に完璧な杵を築き上げられる人間も一人もいませんが、それでも十分に満足のいく親子関係を形成すれば、子どもは勇気をもって社会に出て行き、他人と健全な人間関係を形成できるだけの安心感や親愛の情を学べます。


愛着障害は、

「快適さ、刺激、愛情への欲求を無視されたことに対する反応としての社会的関係性の障害」

と定義され、きちんとした世話をしてもらえなかったり、配慮が著しく不足していた子どもの中に発生しています。

子どもの身体的欲求が無視されたり、保護者と何度も別離がある時にも、子どもは家庭の内外で安定した愛情関係を形成できなくなる場合があります。

「脱抑制型愛着障害」は、子どもが過度に広範な人間関係を形成しようとする障害であり、誰かれ見境なく出会ったすべての人と絆を形成しようとします。

このような子どもの愛着はまったく人を選ばず、通りにいるすべての人に話しかけます。
恐らく危険人物になついてしまい、危険に身をさらすこともしばしばあるでしょう。


愛着障害のもう一つの型(「抑制型愛着障害」)は、これとはかなり異なる形で現れてきます。

この障害をもつ子どもは、うろたえ、途方に暮れ、びくびくしていて、不安に陥りやすく、用心しすぎのように見えるかもしれません。

対人関係では人々にひどく矛盾した反応を示し、恐ろしい出来事が起こるのを予測しているかのように、いつも警戒心を抱いています。


このような子どもをなだめることは難しく、時にはいわゆる「冷淡な用心深さ(相手をただじっと見つめていたり、尋常ではない異様な気配を視線の中に漂わす)」を示します。

愛着障害をもつ子どものほとんどは、5歳以前に人との奇妙な関わり方が現れます。

彼らはひどく攻撃的になったり、感情が抑えられなくなったり、注意力が維持できなくなったり、すぐ気が散ったり、欲求不満をすぐ爆発させたりすることがよくあります。

この特徴はADD(注意欠陥障害)の子どもとも似ています。

また、同じ言葉を繰り返したり、ろれつが回らなかったりという点で、言語障害の子どもとも類似性を示しています。

この子どもたちは自閉症の子どもと混同されることがありますが、

自閉症には愛着障害の子どもには必ず見られるひどく不健全な育児(トラウマを引き起こす別離、虐待、育児放棄、親の病気など)は見られません。


愛着障害の子どもはIQが平均より低い傾向があり、知的障害児と間違われることもあります。

愛着障害の原因は生物学や遺伝学的なものではなく「環境である」と断言できます。

普通、愛着障害の子どもは保護者の愛情不足、身体的・性的虐待や育児放棄のある家庭で育てられています。


またこの障害は、施設で育てられた子どもにも現れています。

しかし幸いなことには、以前の環境には欠けていた愛情に満ちた養育や刺激のようなプラス要素のある健全な環境に子どもを移すと、ほとんど例外なく症状はよくなります。

言い換えると、愛着障害はかなり治療が可能で、正常な状態に戻すことさえできるのです。


実際、他の重度の障害とこの障害を区別するのに利用されている診断基準の一つは、多くの愛着障害の子どもが、以前とは異なる、恵まれた環境で世話や養育を受けた時、

子どもたちのその症状が著しい早さで改善されるということなのです。

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離婚後に、子ども達が離れている親から愛されているという証でもある「養育費」と「面接交渉権」。

その実態と問題点を理解して支援に生かしてください。ひとり親家庭の子どもの権利をみんなで考えるための一冊。

第1章 アンケートから知る当事者の声(当事者アンケートから思うこと/離婚後の親子関係サポートに関するアンケート)/第2章 養育費不払いに困ったら(養育費は子どもの権利だから…/養育費の取り決めについて ほか)/第3章 面接交渉実態調査(アンケート調査から見る面接交渉の実態/アンケート集計結果 ほか)/第4章 支援者の心構えとして大切なこと(支援者の心得(カウンセリング理論)/カウンセリングで目指しているもの ほか)/第5章 NPO法人Winkの活動(NPO法人Winkの活動・シンポジウムから/NPO法人Winkの一〇年計画 ほか)/付録


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片親にとって一番重要な課題は、援助を求めることです。
家事と育児の責任をすべて一人で処理するのは無理であることに気づき、重荷を減らしてくれる友人、家族、親戚(金銭的余裕があるなら家政婦)を見つけて下さい。

自分の幸福をないがしろにすることは、あなたの子どもの将来や幸福にとってもマイナスです。

配偶者と一緒に暮らした後に離婚などで片親になったなら、それまでの家庭生活の感覚をずっと失わないようにするため、

子どもがずっと守っていた慣習をできるだけ続けられるようにしてあげることが重要です。

きちんとした家庭で暮らしているという感覚が、子どもの幸福と安定にとって非常に役立ちます。


子どもが一定の年齢に達しているなら、家事の手伝いをさせて下さい。

子どもに責任を肩代わりさせることに罪悪感を感じてしまうかもしれませんが、子どもにその責任をきちんと負わせて下さい。

雑事や家事の役割分担を与えることで、子どもはあなたにとってさらに心強い味方となり、親子間の大切な一体感も深まっていきます。

家庭の幸福に役立っている子どもは自尊心(自分が必要とされているという感情)が高くなり、家庭以外の場所でも人生にプラスとなるでしょう。

同様に、子どもが成長していく時、あなたが毎日対処している様々なストレス(金銭や家族など)を子どもから隠してはいけません。


それらを見せることは、子どもにはまだ対処できない考えや情報で苦しめることではなく、子どもが共同生活を送る上での協力者であるという感覚を抱けるようにすることなのです。


子どもをしつけることを恐れてはいけません。

もし恐れているとするなら、それは子どもを片親にしてしまったのだから、しつけなどでもうこれ以上苦しめるべきではないという暖味な考えをもっているからです。

適切なしつけが大切なのは、子どもにとって必要で、価値のある、家族としての強い倫理観と一体感を抱くための一助になるからです。

あなたが片親なら、肉親の中の異性の人物に定期的に家に訪ねてもらって下さい。

あなたが援助が必要だと感じているなら、その人物が折に触れて子どものしつけを手伝ってくれるでしょう。


片親のための多種多様な書物や援助グループを活用して下さい。

子どもにもこのような多くの支援グループがあります。

片親の子どもは、何らかの精神障害になる、やや高い傾向があるので、不安、うつ病、社会的孤立、学業不振などの徴候に注意し、学校やセラピストから援助を受けて下さい。




離婚後に、子ども達が離れている親から愛されているという証でもある「養育費」と「面接交渉権」。

その実態と問題点を理解して支援に生かしてください。ひとり親家庭の子どもの権利をみんなで考えるための一冊。

第1章 アンケートから知る当事者の声(当事者アンケートから思うこと/離婚後の親子関係サポートに関するアンケート)/第2章 養育費不払いに困ったら(養育費は子どもの権利だから…/養育費の取り決めについて ほか)/第3章 面接交渉実態調査(アンケート調査から見る面接交渉の実態/アンケート集計結果 ほか)/第4章 支援者の心構えとして大切なこと(支援者の心得(カウンセリング理論)/カウンセリングで目指しているもの ほか)/第5章 NPO法人Winkの活動(NPO法人Winkの活動・シンポジウムから/NPO法人Winkの一〇年計画 ほか)/付録


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昔より片親の家庭は増えています。

社会は片親でも生きていけるような、新しい手段を提供してきました。

今ではゲイの男性やレスビアンも含め、以前より多くの未婚の男女が子どもを養子にしています。

離婚率が高いということは、多くの家庭が片親になっているということです。

結婚せず、人工授精で子どもをもつことにした女性も多数います。

もちろん、配偶者が亡くなると、片親の家庭になります。


過去数十年、メディア(特に映画、テレビドラマ、連続ホームコメディー)は、この片親の増加現象を反映し、片親の家庭をテーマにしたドキュメントやドラマを定期的に特集しています。

しかし、一般にこのような番組では、片親やその子どもが直面する園薙な状況は歪められたり、非現実化して描かれていることがよくあります。

あなたが片親なら、人から教えられなくても、日常生活が連続ホームコメディーとはまるで異なっていることがわかっているはずです。


片親の家庭は金銭的重圧に苦しめられている傾向があります。

貧困は親にも子どもにも多くのマイナスの結果をもたらすため、よく苦悩の種になります。

片親の家庭では特にストレスも多いように思えます。

研究から、一般に配偶者のいる親より片親のほうがコルチゾール(ストレスホルモン)の分量が多いことが証明されました。

片親は気分障害(特にうつ病)にかかりやすくなります。

片親になったのが、自ら選んだ結果なのか、死別か離婚によるものかによって、罪の意識、良心の珂責、復讐心など敵対的感情を抱く場合が多くなることがあり、

既に発病している気分障害が何であれ、症状はひどくなるだけでなく、子どもにも悪影響を与えてしまいがちになります。


児童虐待は両親のいる家庭より片親の家庭で多く、行動障害や精神障害の発症率も高くなります。

実際に、片親の子どもが直面している問題は複雑で、広範囲に及び、うつ状態、不安、孤独感、攻撃性や無意識の暴力の発現、心身症の様々な症状、学業不振になりやすくなります。

このような症状はすべて少年のほうにやや多くなります。

男の子は女の子はどすんなりと状況に順応できないようです。


しかし、ここで措いている片親像は寒々としていますが、これで片親のすべてを調査したわけでは決してありません。

多くの片親の家庭は子どもにとって健全で、愛情に満ち、環境もきちんとしています。

とりわけ、仕事と子育てのバランスをとらなくてはならないシングルマザーたちは、元気や自信にあふれ、独立心も旺盛なことが多く、類いまれな立ち直りの早さと性格の強さを示しているので、子どもたちに大変いい影響を与えています。

すべての子育てと同様、片親が直面する困難の多くは、親と子どもの双方にとって成長していくための重要なステップと見なすことができますし、

創意工夫によって困難はチャンスに変えられるかもしれません。




アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。

子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。

子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)


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「先生、まったく理解できないんです。

フランキーは私たちのいるところでは決してそんな真似はしません。

近所でそんなことをしたら、ぶたれることはわかっていますから。

でも学校の先生が電話してきて、フランキーが騒いだり、冗談をいったりして授業を妨害しているというんです。

こんな振る舞いをやめさせるには、あと何回くらいお仕置をしなくてはいけなのでしょう?」


親は子どもにとって最高のセラピストというだけでなく、一番重要な教師にもなることができます。

しかし子どもが守っている教訓は、私たちが子どもに教えたつもりでいる教訓とは必ずしも同じではありません。

母親が6歳の息子にうんざりしているとしましょう。

彼は3歳の妹の体を押して三輪車から突き落とすのをやめようとしません。

母親はあらゆることを試みました。

穏やかにやめるよう注意したり、午後はテレビを見せないと脅したり、子ども部屋に追い出したり、怒鳴ったりもしました。

ところがやはり妹が三輪車で遊ぼうとする度に、妹を突き落としてしまうのです。

ついに、母親は堪忍袋の緒を切ります。

「ここに来なさい!」


彼女はお尻を叩くために息子をうつむけにして膝の上に乗せ、最初の一撃を加えるため手を上げます。

なんとか叩くのを思いとどまるよう祈るばかりです。

なぜなら彼女が息子に教えようとしているのは、他人の権利を尊重し、妹や家族に優しくし、行儀よく振る舞うといったこととはまるで無関係だからです。

教えているのは次のことです。


(1)誰かに腹が立ったなら、その人を叩く。

(2)実際に誰かに何かをやってもらいたい時には、その人を叩く。


要するに、彼女は自分の欲求を叶えるためには、暴力は許される手段であるということを子どもに教えているのです。

しつけの目的は罰することではなく指導することです。

自分の振る舞いによって模範を示す(親が子どもに教訓を与えるための手段として、しつけよりもはるかに効果があります)ことと併せ、しつけは子どもに道徳観を芽生えさせ、養っていきます。

実際、しつけの方法や理由が、子どもの社会の中での生き方や振る舞い方を決定する最も重要な要素の一つなのです。

倫理観、対人関係のあり方、学校や職場での振る舞い、家庭内での自分のあり方はしつけで決まってしまいます。

しつけほど親を消耗させるものはありません。

他のどの話題より私が一番多く受ける質問は、子どもをどのようにしつけたらいいのかということです。


栄養ら高血圧

親は甘やかしすぎではないか、厳しすぎはしないかと不安に思っています。

親は自由放任とスパルタ主義のどちら側の立場も領けるだけの理論を耳にしてきました。
親はしつけ(子どもを教え、指導するために利用する方法)を罰(規則を破った時に私たちが取る行動)と混同しすぎています。

罰則はしつけのほんのわずかな部分にすぎません。

ところが、罰を与えるほうが思いやりをもったしつけをするよりはるかに簡単なことなのです。

これがしつけをしようとする時、親が罰に頼ってしまう一つの理由かもじれません。


しつけとは、家庭や社会でどのような振る舞いをするのが適切で、何が不適切かを教える一連の価値を子どもに少しずつ教え込んでいく技術で、

他の人の心にも気を配るべきこと、そして社会にはきちんと対処しなくてはいけない危険なことがあることを教えてくれます。

きちんとしつけられた子どもは自分の衝動を抑え、人と協力し、辛抱強く、自分の内面も外面もきちんとコントロールできているという気持ちを抱きながら世の中を歩んでいます。

また、このような子どもは自分の独自性を失うことなく(しつけの目的は現状を守り抜くことではありません)、適切な行動様式を学び、

その範囲を守りながら自分の個性的なやり方で物事に対応したり、反応したりしていくことができます。


親に忘れてもらいたくないことは、すべてのことに該当する絶対的に正しい方法、悪い方法などないこと、しつけの目標とは高みの席から栄枯不変の戒律リストを伝えることではなく、(自分の言動について思慮深い判断ができるようにするため)責任感や思慮を養うことなのです。


しつけは年齢に適したものにする必要があります。

また子どもの振る舞いや善悪を判断する能力に対する期待は、子どもの年齢にあわせると同時に、子どもの長所と短所も考慮に入れておかなくてはなりません。

現在、直面している課題が何であれ、次の対処法はすべての子どもや親が利用することができる、しつけに関する一般的忠告です。




私は虐待されてきた・・・ そう思う人に読んでほしい。

「自分は虐待なんてしていない」。。。言葉の暴力が一番大きな虐待なんですよ

「世代連鎖なんてあるわけない」。。。気づいてください。そして親子呪縛から抜け出しましょう。

私は、自分がアダルトチルドレンであることを1年前に知り、パンドラの箱をあけました

今でもまだ、自分探しの途中です。

だいじょうぶ、あなたはひとりじゃない。

目の前が涙でかすんで、読み続けるのが苦しかったけど、この本に出会えてよかった。

ストレスや心の病気による身体不調や異常行動を事例で紹介。


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(1)あなたが今述べた警戒信号のいくつかを点滅させている親であったり、生活のストレスが特に激しかったり、特にイライラさせられている子どもがいたりするなら、

医者に話すか、病院の緊急室に行くか、精神科かセラピストに電話をするか、または信頼できる友人から専門医を紹介してもらうように頼むことが絶対に必要です(いますぐそうして下さい)。

あなたが孤独で、電話をする相手がいないのなら、地元の児童虐待ホットラインに電話をかけることです。

恐らくあなたは電話することに恥ずかしさを感じ、なかなか受話器に手が伸ばせないかもしれません。

しかし、電話をせずにあなたの子どもの健康や幸福を危険にさらしてしまうことのほうがはるかに後悔してしまうことになります。


(2)子どもを罰するために平手でお尻を叩いているなら、すぐにやめて下さい。

お尻を叩いても子どもにはたった一つのことしか伝わりません。

それは親が承知できない欲求や欲望を抱いた時は、暴力を振るわれても仕方がないということです。

叩くことは子どもとのコミュニケーションを断ち切るばかりでなく、自分の欲求を親に示してしまったことに対する適切な反応だと子どもに思わせえることになるのです。

しかしこれは決して適切な反応ではありません。

とりわけ親が麻薬かアルコールを乱用している場合、

平手でお尻を叩いていたのが徐々にエスカレートしてしまい、暴力に歯止めがきかなくなってしまう危険性があります。

このような罰し方をやめるのは難しいかもしれませんが、絶対にやめなくてはいけません。

できない場合には、すぐに助けを求めて下さい。


(3)子どもが虐待されているのを目撃したなら、虐待をやめさせるための手を打たなくてはなりません。

普通、この作業は非常に難しく、やっかいで、細心の注意が必要になります。

なぜなら虐待する親を非難することになるので、反撃をこうむってしまうからです。

しかし介入することで虐待されている子どもの命を救えるかもしれません。

ぜひ介入すべきです。


(4)同様に、子どもを言葉で虐待しないように注意して下さい。

言葉による虐待も、子どもにひどい悪影響をもたらす恐れがあります。

否定的な批判、屈辱、子どもに怒鳴りつけることはすべて心理的虐待であり、一生消えない心の障害、苦痛、苦悩を与えてしまうことになります。

自分自身の中に、子どもに向けられている怒りや恨みを引き起こしている原因を探ってみる必要があります。

恐らく心理療法を受ける必要があるでしょう。




私は虐待されてきた・・・ そう思う人に読んでほしい。

「自分は虐待なんてしていない」。。。言葉の暴力が一番大きな虐待なんですよ

「世代連鎖なんてあるわけない」。。。気づいてください。そして親子呪縛から抜け出しましょう。

私は、自分がアダルトチルドレンであることを1年前に知り、パンドラの箱をあけました

今でもまだ、自分探しの途中です。

だいじょうぶ、あなたはひとりじゃない。

目の前が涙でかすんで、読み続けるのが苦しかったけど、この本に出会えてよかった。

ストレスや心の病気による身体不調や異常行動を事例で紹介。


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「ううん、マーチン先生、何でもないんだ、本当だよ!

家の戸口の階段から落ちて、頭を打っただけなんだ。

お母さんとお父さんには電話しないで」


1年生のジミーは、担任の先生が親を呼んで、顔じゅうにできたたほくしよう打撲傷について質問しないようにお願いしています。

先生は、恐らく親を呼べばジミーがもっと傷つけられてしまうことにしかならないのがわかっています。

それはひどく悲しい理由でできた傷です。

ジミーは児童虐待の犠牲者なのです。

彼にとって虐待はおぞましい、屈辱的で、恥ずかしい、ずっと隠し通そうとしている体験です。

友人をまったく自宅に招かないのも、父がどんな暴力を振るってくるのか予測できないからです。

しょっちゅう青あざだらけになっている理由について、学校で何度も言い訳を考え出しています。

普通、子どもに身体的虐待をしている親は欲求不満にほとんど耐えることができません。

すぐカッとして、怒りを抑えることができず、手、ベルト、革ひも、電気コード、へらなど、手近にあるものなら何でも使って子どもを殴ってしまうかもしれません。


また煙草、熱いアイロン、熱湯で火傷させてしまうこともあります。

虐待して子どもに重傷を負わせたり、時には命を奪ってしまうことさえあるのです。

アメリカのすべての州に児童虐待を禁ずる厳しい法律があるにもかかわらず、子どもを虐待する親のほとんどは、かなり長期間にわたり何度も子どもを虐待し、罰せられても再び同じ過ちを繰り返してしまうのです。


虐待は、子どもに甚大な被害を与えてしまいます。

虐待された子どもは不安やうつ状態ばかりでなく、暴力的になる傾向があり、人間関係を信頼せず、言語や会話の能力とIQで他の子どもより劣ってしまいます。

虐待する親はほとんど例外なく自分自身も子どもの頃に親から虐待を受けています。

一般に、彼らは自分を虐待されても仕方のない人間だと思い込んでいて、自尊心の低さや罪の意識を子どもに伝えてしまいます。

この虐待の連鎖は強化されてしまうばかりでなく(自分の子どもを同じ児童虐待者に育ててしまう可能性が高くなる)、親子のどちらもますます自分を恥じる気持ちを膨らまし、自己嫌悪を募らせています。


親子関係をさらに複雑にしてしまうのは、子ども時代の心の葛藤から依然として抜け出せずにいる親が、子どもにこの葛藤を解決してもらおうとし、

自分の親に対して応えられなかった欲求を代わりに子どもに実現してもらおうとすることです。


子どもが自分の思い通りに成長してくれないと、親はショックを受けます。

子どもが自分に「関心を払ってくれない」ので、その怒りと苦痛が子どもにぶちまけられます。

それが何なのかはっきりとはわからないのですが、

子どもは親にとって非常に重要なものを自分が与えていないのを感じ、自責の念を膨らませていきます。


児童虐待のもう一つの根本的原因は、ストレスの多い環境です。

麻薬やアルコールの乱用、片親であること(正確な理由は明らかにされていませんが、児童虐待は片親の家庭のほうに多く発生しています)、金銭問題などがこのストレスのきっかけになるかもしれません。


親の抑えられない怒り、憤慨、憎悪の感情からも虐待の危険は生まれてきます。

自分が子どもを虐待する危険性がないかどうか確かめるために、次の質問に答えてみる必要があります。


最近、あなたは徐々に暴力的になっていませんか?

以前よりすぐかんしゃくを起こしたり、カッとなりませんか?

怒りが尾を引くようになりましたか?

特定の子どもに恨みや憎悪を抱いていませんか?

その子どもに暴力を振るっているのを想像していることがありますか?

特定の子どもと距離感を感じ、背を向けていませんか(そうしていなければ、殴りかかってしまいそうだから)?


このような質問にイエスと答える親は全員、すぐに援助を求める必要があります。




ソーシャルスキルとは、「良好な人間関係をつくり保つための知識と具体的な技術やコツ」のこと。

親しい人間関係がもてない、人の身になれないという現代の子どもたちに、この教育がどのように役に立つのか。心理学の理論をもとに簡潔にまとめました。

変化の激しい社会の中で、ソーシャルスキルの乏しい子ども達が多すぎる。そのような子ども達を理解し、集団に溶け込み、みんなと共に学び成長できるためにも是非読んで見る価値のある本です。


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親にできる一番重要なことは、病気の性質や、子どもが病気のことで予測していることをできるだけ簡潔に説明してあげることです。

子どもが予測するかもしれないことには、親が家を離れて病院で過ごす時間、病気による身体の変化(癌の治療で髪が抜けるなど)、親と自由に話せる時間や家事の決まり事の変更などが挙げられます。


親は今まで通りに実行できる出来事(子どもとの遊びや宿題の手伝いなど)をはっきりと告げ、また変更しない家庭生活の決まり事…、食事(土曜日の夜はピザを食べる)、食事時間、遊び時間、週270末の活動など…、について子どもに話し、安心させてあげることが大切です。

また、病気についての楽観的予後(治療後の経過予測)はどんなことでも言話しておいて下さい。


病気について子どもに何を話すのであれ、またどんなに子どもを安心させて、一番抱きそうな不安を未然に防ごうとしても、子どもはやはり、病気に対し何らかの反応を示すでしょう。

その中には、今後あなたの身の上に起こってくることについてのひどい曲解や歪んだ予測もいくっか含まれているはずです。

家族全員がこのような不安を打ち明けられるようにして下さい。

そして曲解された事実を訂正し、全員が病気が実際にはどのような状態なのか、そしてその病気があなたや家族全員にどのような影響を及ぼすことになるのか、現実的に把握できるようにしておいて下さい。


家族や家庭の決まり事で続けていけるものはすべてやめてはいけません。

親の病気が子どもに与える心の傷は、家庭生活をできるだけいつも通り、普通に続けられるようにするだけで癒すことができるでしょう。

しかし、ある決まり事を変えたり、やめなくてはならない場合や、親の病気が家計を圧迫し、

ある活動を行う金銭的余裕がなくなった場合には、冷静に話し合い、このような状況を克服することが家族にとって取り組みがいのある挑戦であると思えるようにすべきです。

子どもに協力者としてこの挑戦に参加してもらいましょう。

お金の節約法について子どもの提案に耳を傾けたり、金銭面で実行できなくなった決まり事に代わる、もっと費用のかからない決まり事を提案してもらったりして下さい。

ここでも、この挑戦のプラス面を強調することが大切です。


実行できなくなる恐れのあるその他の家庭生活の面を続けていくため、人に援助してもらうことを考えて下さい。

料理や掃除を手伝ってくれる人や子どもを車でリトルリーグ、ダンス教室、水泳教室に連れていってくれそうな近所の人を見つけて下さい。

あなたに起こるかもしれない不吉な変化(とりわけ肉体)に対し、子どもに心構えをさせておいて下さい。

その変化が病気の経過、または治療の経過の一過程にすぎないといって子どもを安心させることです。

入院が必要なら、必ず子どもが見舞いに訪れられるようにして下さい。

入院するのは、病院でなければできない医療を受けるためだということをあなた、または配偶者から子どもに説明して下さい。

入院することのマイナス面ではなくプラス面を強調することです。


配偶者がいるなら、彼(彼女)があなたと子どもの間の関係を補ってくれる重責を担っています。

あなたが直接子どもに話せない時には代わりに子どもに伝えてもらったり、子どもを安心させたり、家庭生活をできるだけ普段と変わりない状況にしておいてもらいます。


あなたや配偶者にとっては簡単なことではないでしょうが、

子どもが受ける心の傷の影響に気をつけることは、結局、あなたの心身にもプラスになるでしょう。

子どもを落ち着かせ、楽天的にしてあげることで、恐らくあなたも子どもと同じ気分になれるでしょう。


あなた、そして配偶者は、子どもに何らかの重い精神的な、あるいは社会的な障害や、学力面での問題が現れていないか油断なく警戒するようにして下さい。

そのためには、学校に自分が病気であることを伝えておくとよいかもしれません。

そうすることで、学校のほうも子どもの治療が必要となる障害に注意しておけるようになります。




アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。

子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。

子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)


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「病気の話をしようとする度に、マイキーは話をさえぎって、聞きたくないっていうの。

ひどく動揺していることはわかるわ。

私が病院に治療に行く時、マイキーは悪夢を見ているか、まったく眠れないでいると夫はいっているの。

夫もマイキーに私の病気について話そうとしたの。

でも、癌という言葉に触れただけで、部屋から出て行ってしまうんです」


病気といえば、最も平凡な、安心して見ていられる家族ドラマの筋書きでは、病気の子どもの看病をする愛情に満ちた、健全な親が措かれています。

しかし、これとは逆のシナリオ、とりわけ親が重病だったり、慢性病だったりするなら、親にも子どもにもその影響は計り知れないものとなるかもしれません。

父親と母親はいつも自分のそばにいてくれるという前提や希望は大きく崩れてしまいます。

親が病気になった時、子どもがたまたま発育上の分離不安の時期にいる最中なら、子どもに及ぼす影響はとてつもなく大きなものになってしまうでしょう。

実際、年齢により、子どもがどのような反応を示すかかなり決まってきます。

子どもが幼いほど、なぜか親を病気にしてしまったのは自分のせいだと思いがちになってしまうでしょう。

幼い子どもは、自分や他の家族の健康も異常なほど心配をするかもしれません(子どもは母親と父親が病気になったら、次には誰かが病気になるかもしれないと考えています)。

年長の子どもは、病気に関する情報をさらにたくさん探し出し、新しい情報を耳にしても我慢し、一見病気にきちんと対処しているように見えます。

しかし私たちは、子どもの心の状態を軽視してはいけません。

いかに我慢したり、隠したりできるとしても、彼らの心の打撃はやはりはなはだしいかもしれないのです。


マイキーと同じように、親の病気について口に出されることさえ我慢できなかったり、またはそれ以外の手段で親の病気を否定しようとする子どももいるかもしれません。

親の重病の影響にどれくらいきちんと対処できるかを決定する上で、子どもの基本的な人格も重要な要素です。

予想される通り、激しい恐怖や不安を抱きすやかったり、既に精神障害に苦しんでいる子どもより、強く、快活な個性をもつ子どものほうが親の病気にうまく対応できるでしょう。

既に精神障害をもっている子どもは、恐らくその症状が突発再発してくるでしょう。

発達障害(とりわけ認知障害)の子どもは、現状をなかなか把握することができず、深刻な不安に苦しむことになるでしょう。

また、男女の違いも子どもの反応に影響を及ぼしているようです。

女子は母親、男子は父親の病気のほうに心の傷を負う傾向があります。

もちろん、子どもの反応を決定する重要な要素としては、親の病気の性質、病気で受けた損傷の程度と種類なども挙げられます。

親が受ける治療の結果もこの要素の中には含まれますが、長期間家を離れることや(手術や癌の治療などの)治療による容貌の著しい変化は、とりわけ子どもの反応に大きな影響を及ぼします。


最後に、家族、特に夫婦の病気への取り組み方が、子どもの反応に決定的な影響を及ぼします。

予想される通り、病気の親と同様に、その配偶者の病気への対応も非常に大きな影響があります。


国は、緑の土地をclamies何

特にこのことが該当するのは、病気のことで頭がいっぱいになり、子どもに手をかけられなくなった場合です。

かなり冷静に自分の心の悩みを抑え、コントロールできる親もいます。

しかしいきなり落ち込み、動揺してしまう親もいます。

予想される通り、このような反応は子どもの心の傷を深くしてしまいます。

特に幼児にとって親は生活の基盤であることを思い出す必要があります。

親が重病になるという脅威ほど、子どもの最も基本的な安定感に大きな打撃を加えるものはありません。

実行するのは難しいかもしれませんが、子どもの前では病気についての話し方、自らの振る舞い方、病気の対処の仕方に十分気を配るべきです。


親の病気に気づいた子どもの中には、不安が大きくなってストレス反応を起こしたり、睡眠障害になったり、胸をどぎまぎさせる恐ろしい考えが急に頭に浮かんできたり、人を極端に避けるようになったり、引きこもったりするものも現れてきます。

うつ状態や不安に陥ったり、中には親の病気と似た身体症状を現す子どもさえいます。

食欲の減退、怒りの爆発、喧嘩の増加、社会的引きこもり、学力の問題も、親の病気にショックを受けた子どもに共通する反応に含まれています。




夫への対応チェックリスト、世話やき度チェックテスト、チャンスをつかむ準備度チェックリスト、再飲酒の危険チェックリスト、仕事中毒チェックリスト、「のめり込み」傾向チェックリスト、家族の機能チェックリスト。

まさに必要なポイントが具体的に載っており、「中年男性の飲酒問題と、それに悩む妻」という、もっとも典型的な組み合わせを念頭において書かれている。


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あなたがアルコール依存症の親なら、一番の急務となる課題ははっきりしています。

それはアルコールをやめるために必要なことをすべて実行に移すことです。


断酒会(断酒できる確率が一番高い手段の一つ)から心理療法まで、利用できる多くの選択肢を活用して下さい。

心理療法は、あなたがかかる可能性の高い精神障害を防ぐためにも重要です。

飲酒癖を改めるだけでなく、子育てを助けてもらうためにも外部の援助が必要です。

この援助を受けるのが早ければ早いほど、子どもにとってより好ましいことです。


子どもにも援助が必要です。

アルアノンやアラティーン(どちらも断酒会と同じ原則に基づく援助グループ)は、子どもと両親の双方を悩ませている問題が、親子の力だけではどうにもならない病気が原因であることを教える上で、

アルコール依存症患者の子どもに非常に役立つことが証明されてきました。


あなたの子どもにも、精神障害の検診や恐らく心理テストも必要になるでしょう。

子どもは本章で説明したような障害に苦しめられているかもしれません。

障害(感情、学校、社会、発達上の障害)が何であれ、その障害に適した治療が必要になるでしょう。


治療には個人療法、支持的な集団療法、作業療法、治療教育、特殊教育、場合によっては家族療法などがあります。

あなたが親ではなく、子どものことを不安に思っている第三者なら、子どもの教師、聖職者、または子どもの家族が尊敬しているその他の人々とその不安について話し合えるかもしれません。

たぶん、その人物はどうすればうまくこの間題に介入できるか調べてくれるでしょう。

この作業には必ず困難がつきまといます。

よく知られているように、アルコール依存症患者はこのような介入に抵抗する傾向があるのです。

しかしアルコール依存症患者の親の中には気分があまりにひどく落ち込んでいて何も手につかないので、外部の援助を歓迎する親もいます。

子どもがひどい虐待に苦しんでいるのが明らかなら、このような介入は適切というより、絶対に実行すべきことです。

できるなら問題の家族と直接関係があり、アルコール依存症に関する病気にも精通している人の忠告を求めて下さい。


地域社会、学校、宗教施設でのアルコール依存症の予防計画を支援することが重要です。

このような計画がどこにもないようなら、このような計画が設けられ、利用できるようにするための何らかの手段を取りましょう。

計り知れない利益になるはずです。

アルコール依存症とその子どもへの影響を防止する最大の武器の一つは教育です。

援助と支援が公私にわたり利用できるという、はっきりしたメッセージを広めていくことです。




夫への対応チェックリスト、世話やき度チェックテスト、チャンスをつかむ準備度チェックリスト、再飲酒の危険チェックリスト、仕事中毒チェックリスト、「のめり込み」傾向チェックリスト、家族の機能チェックリスト。

まさに必要なポイントが具体的に載っており、「中年男性の飲酒問題と、それに悩む妻」という、もっとも典型的な組み合わせを念頭において書かれている。


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「ビリー、どうして家に呼んでくれないの?

いつも僕の家には来てるのに。

困ることでもあるの?

お母さんが魔女か何かなの?」


ビリーの母親は魔女ではありませんが、ビリーはひそかに母親が魔女のような振る舞いをしているとしばしば感じています。


しかし、彼が友人を家に誘わないのは、

母親がカウチの上で酔いつぶれていたり、

カッとなって足を踏み鳴らしながら歩いたり、

どんな振る舞いをするかまったく見当がつかないためばかりではありません。


家の中はいつも空のグラス、瓶、汚い皿がいたるところにころがって、散らかりすぎているからです。

いつも彼は家を掃除しようとしていますが、またすぐ散らかってしまいます。

いくら掃除をしても結局は元の木阿弥なのです。


最近、アルコール依存症患者の子どもに対する関心がかなり高まり、アルコール依存症の親は、二つの手段で子どもにひどい損害を及ぼす危険性があることが明らかになりました。

それは、母親が飲むアルコールが胎児に及ぼす身体的影響とアルコール依存症の親との生活が子どもの情緒面に及ぼす影響です。

普通、この影響は子どもにひどい損害を及ぼします。

身体的な影響のほうが実験からより証明されていますが、情緒的影響も否定できません。

大人の中の20%もが、成長期にアルコール依存症の親と生活していたことを証明している研究がいくつかあり、

さらに25%の人間が、家族や親しい個人的関係のいずれかで、アルコール依存症の悪影響を受けていることが明らかにされています。

アメリカの成人の約13〜15%は(アルコール依存症でなくても)さけくせ酒癖の悪い人間に分類されるかもしれません。

この数字を見れば、アメリカにアルコール依存症患者の親をもつ子ども(COA)が優に2500万人いるといわれても驚くには当たりません。

少なく見積もっても、その子どもの中の700万人は18歳以下です。


COAがアルコール依存症の悪影響を受けていない子どもより多く、精神科の診療所ばかりでなく一般の病院にも姿を現していることはわかっています。

COAはCOA以外の子どもより高い確率で怪我や中毒に苦しめられ、外来の医療サービスを利用しています。

アルコール依存症患者の子どもであるとするなら、ADD(注意欠陥障害)や学習障害のような行動障害、うつ病、そして何らかの不安などの症状に悩んでいる確率も増加します。

また、頭痛や胃痛などの身体的な問題も起こりやすいのです。


COAは親から性的虐待、身体的虐待、育児放棄を受けるばかりでなく、

認知能力や言語能力の障害、感情表現の困難、学業不振、睦眠障害、適切な判断を推論・活用する能力の欠如に陥る確率ははるかに高くなります。

さらにかんしゃくも平均より起こしやすくなります。


このような不幸な子どもは、絶望感、困惑、依存心、孤立感、他人との違和感を抱きやすくなり、他の子どもの大半がなんとか乗り切ることのできる多くの日常的な課題や義務にきちんと対処することができません。

アルコール依存症患者の子どもは、

「親がアルコール依存症になってしまったのは自分のせいかもしれない」

としばしば感じています。

親は飲酒の状態によって陽気にもなります。

親の心が予測できずにまごついている子どもは、家庭生活の中で多くの矛盾や不安を感じています。

ビリーのように、COAは家庭の問題はばつが碧く、恥ずかしいので、他の誰かに話したり、伝えたりすることができません。

その結果、友人もあまりできないことが多く、友人がいたとしても、自己弁護をしたり、相手に非難を浴びせたりするため、結局、殻に閉じこもるか、攻撃的になってしまいがちです(これは彼らが家庭で学んできた二つの主な反応パターンです)。

明らかに、親がアルコール依存症であるということは、子どもの発育にひどい障害になる危険性があります。

しかし、アルコール依存症患者の子どもがすべて先述した障害、病気、欠陥になるとは限らないことも覚えておくことが重要です。

実際、非常に多くのCOAの立ち直りの早さには驚かされます。


アルコール依存症の親は、まず生物学的に見て、かなりひどい子育てをしています。

アルコールは胎児にも影響を及ぼします。

その最たるものがヘビードリンカーの母親の妊娠中の「胎児アルコール症候群(FAS)」です。

この症候群の子どもには、明確な知的障害は見られませんが、認知能力の発達が多少遅れています。

他の子どもより体が小さく、中枢神経の障害や顔面形成不全もしばしば見られます。

またよく眠れなかったり、発作におそわれたり、きちんと学習できず、集中力にも問題があり、言葉もきちんとしゃべることがでず、他の子どもと同じように日常の問題に対処することができません。

FASの子どもはそうでない子どもより心臓、神経系、免疫系、骨の障害の他、ヘルニア、泌尿器や性器の異常も多くなります。

今述べたCOAがなりやすい様々な障害が既に暗示しているように、アルコール依存症の親の子育て能力に影響を及ぼす問題は他にも数多くあります。

アルコールのせいで、家庭内暴力が発生します。

激しい気分の変化、ひっきりなしの喧嘩、社会からの孤立、貧困、身体の病気などのような問題のすべてがアルコール依存症の親(両親)のいる家庭を苦しめています。

大量の酒を飲む人はアルコール以外の依存症にも陥りやすく、アルコール誘発性障害にも苦しめられています。

つまり、アルコール依存症患者は精神障害にかかりやすく、とりわけうつ病や不安症になりやすいのです。

既に述べた通り、彼らの子どももアルコール依存症になる確率が高いため、(依然として環境の結果と生物学的結果を決定するのは難しいのですが)最近、アルコール依存症が遺伝するのかをテーマにした数多くの研究が行われています。




わが国のうつ病患者数はいまや100万人を超え、『国民的病』となりつつある。

その病因は、過労、ストレス、対人関係などで変幻自在にあらわれかつ治りにくい。

こうした新しい傾向に対処するため、精神医学のしなやかな感性ときめ細かい実践の重要性を訴える。

私が信頼している精神科の主治医の診療が理想に近いものであるとも分かり、今まで以上に安心できました。


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あなたや配偶者がうつ病であることに気づいたなら、できるだけ早く専門家に助けを求めなくてはいけません。

幸い、うつ病の治療は長足の進歩を遂げています。

現在手に入る様々な抗うつ剤を心理療法と併用して利用することで、かつてうつ状態だった人が症状をかなり改善しています。


しかし最初の一歩を踏み出さなくてはならないのはあなたです。

あなたに子どもがいるなら、そうするのが急務です。

精神医学の研究から、長期にわたる心理的な病理に苦しむ危険が最も高いのは、うつ病の親をもつ子どもであることがはっきりと証明されています。

子どものために治療を受けて下さい。


あなたがうつ状態で、まだ治療を受けていなかったとしても、あなたの子どもに先に述べた様々な精神障害の徴候(自尊心の低さ、否定的な自己イメージ、行動異常、行動過多といった早期警報)に気づく努力し、もしその徴候が見つかったなら子どもに治療を受けさせて下さい。

あなたの配偶者がうつ病で、まだ外部の援助を受けていないなら、子どもと同様に治療を受けさせて下さい。

うつ病のせいで、子どもときちんとふれ合うことができないことに気づいたなら、

特に子どもの発育の節目のような重要な期間は、他の人に子どもについていてもらうようにして下さい。

必要な関心を子どもに与えてあげるために、友人や他の家族の助けを借りて下さい。


日常のスケジュールをきっちり守って下さい。

ベッドを整えたり、人と会う約束を守ったり、形だけでもスケジュールをきちんと実行することで、あなたのうつ病が子どもに及ぼす影響をある程度抑えることができます。

うつ病に負けて、ベッドに潜り込んだり、自分の殻に閉じこもっていたなら、うつ病はさらに重くなり、子どもにも取り返しのつかない悪影響を与えてしまうでしょう。

うつ状態をある程度抑えることができたなら、次に家庭生活を正常に戻す努力をして下さい。

同様に、(うつ病との関連に気がつかなくても)あらゆる理由から怒り、敵意、暴力が生じてくるのに気づいたなら、

自分の行動を変え、それが家庭に落ち着きを取り戻すための目印であると見なして下さい。

あなたが思っているよりずっと、子どもはこのような敵意や怒りに傷ついています。

もう一度いいますが、自分自身のためにはできなくても、子どものためにそれを実行して下さい。




本書は、子どものうつ病を包括的に捉えて、成因・病態、症状、分類・類型、経過・予後などについての最新知見を簡潔に述べたうえで、有効な薬物療法・精神療法、家族へのアプローチ、自殺の予防といった治療の実際を豊富な症例を挙げ具体的に詳述したものである。

さらに現代社会の子どもへの影響や、"うつ"状態が子どもにとって何を意味するかまでにも言及している。

今まで見逃されてきた「子どものうつ病」を正しく診断し、治療するために必要な事柄をすべてもり込んだ実用書である。

特徴や症例が載っていてわかりやすく読めました。

こどもに携わる人は必読です。


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うつ病の親は、自分の症状(不安、絶望感、自分の人生全般が悲運であるという意識)以外のことはほとんど目に入らないので、自分の殻に閉じこもり、子どもをほったらかしにし、子どもの発育上の急激な成長や芽生えてくる感情を気遣うことなどめったにありません。

子どもがすこやかに発達するかどうかは、親子の間の健全で、愛情に満ちた言葉や身体のやりとりが決定的に重要なのですが、

うつ病の親ではこのようなやりとりは最小限度に抑えられるのが普通で、中にはまったく顧みない親すらいます。

年長の子どもにはやっていいことと悪いことの区別を設けることはできませんし、設けたにしろ子どもに規律ある生活を送らせることはできません。

自己嫌悪や自己憎悪は子どもへと向けられています。

彼らが子どもを嫌ったり、非難するのは、(子どもに向けられてはいますが)実際には自分自身に抱いている否定的感情にひどく嫌気がさしている時のように見えます。

つまり、うつ病の親の怒りは一見外部の対象に向けられていますが、実際には一種の自己嫌悪であることが多いのです。


しかし小さな子どもにとって、このような母親の心理状態はあまりに複雑すぎるので、母親が自分に向かって叫んでいるとしか思えません。

子どもは母親の憎悪を自分が受け入れてもらえない証拠として心に留め、羞恥心や罪悪感を深くしてしまいます。


多くの場合、この悪夢はますますひどくなっていきます。

うつ病の者同士が結婚する傾向があるからです。

その結果、夫婦の間にぞっとするような不和が生まれ、しばしば怒りや暴力の爆発に発展します。

このような夫婦の子どもの多くが様々な病理に苦しむ傾向があるのもなんら不思議はありません。




アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。

子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。

子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)


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結婚相手と継子がお互いに慣れるまでには、しばらく時間がかかることを忘れないで下さい。

無理に親密で、うちとけた仲になろうとしてもかえって逆効果で、子どもが敵意や不安を増やすことにしかならないでしょう。

新しい家族が正常な状態に戻るのをあせらずに待って下さい。

ここで大切なのは忍耐です。

あなたが離婚歴のある親で、新しい相手とデートし、将来その相手と結婚する可能性があると思うなら、

その相手を子どもに会わせる前に、結婚するかもしれないことを伝えておいて下さい。

この新しい相手のことについて、いいことでも悪いことでも子どもが自分の感情をあなたに向かって話せるようにして下さい。

たとえ怒り、あいまい、不幸な感情を抱いていたにしても、子どもは自分の気持ちを聞いてもらうことで、あなたが頼りになることに気づくでしょう。

子どもの年齢が高くなるほど、新しい家族に慣れるのに時間がかかることを忘れないで下さい。

その点、子どもが小さいほど、柔軟性や融通性があるように思えます。

新しい家族での生活がスタートした後は、継父母に長い「試験」の期間が待ち受けていることを覚悟しておくべきでしょう。


継子や自分の実の子どものどちらとも1回話したくらいでは、対立が完全に解消されることはありえません。

和解するには時間をかけて、何度も話をする必要があります。


継父母は養育権のない親と対立しているわけでも、敵であるわけでもないことを確信してもらうため、子どもがその親と連絡できるようにしておくべきです。

そのために怒りや敵意が芽生えることが何度もあっても、できるだけ自由に連絡が取れる状況にしておくべきです。

忍耐強くなって下さい。


新しい家庭の中で、自分が権威ある人物としてすぐに認められると思い込まないで下さい。

この地位は時間をかけて手に入れなくてはなりません。


どのように学生が湾岸戦争に反応しなかった

過大な期待を抱かず、継子を尊重するとともに、自分のお腹を痛めた子どもの欲求も注意深く聞いてあげて下さい。

これが最も大事なことです。

とりわけ継子のしつけに手を焼くようなら、そのことをあなたの夫(または妻)に話し、子どもとじかに取り組んでもらって下さい。

新しい家族にまったく馴染めない継子がいることを理解してあげて下さい。

子どもの立場を尊重する必要があり、その子の気持ちや考えを無理やり変えようとしてはいけません。




第1章 里親制度の概念(言葉の概念/里親制度、職親制度(保護受託者制度)、養子縁組制度 ほか)/第2章 里親制度の背景(歴史的背景/宮城県牡鹿町の地域特性から見る背景)/第3章 里親・里子の現状と課題(全国の現状と課題/宮城県の現状と課題 ほか)/第4章 宮城県牡鹿町と埼玉県日高市の住民調査(牡鹿町と日高市の概要/先行研究の動向 ほか)/第5章 宮城県牡鹿町の里親及びその実子のインタビュー調査より


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「私に指図しないで、 母親でもないくせに!」

こう叫んだ女の子は、新しい継母が最も苦しんでいた恐怖の一つをさらに膨らませてしまいました。


この継母は、心から愛する男性と結婚し、この男性との家庭生活にできるだけ積極的に貢献したいと望んでいました。

しかしこの男性の子どもとは、きちんとした親子関係を築くことはできないでしょう。

このような不安を抱いているのはこの女性一人ではありませんし、このような怒りを抱いているのはこの継娘だけではないのです。


離婚率を考えに入れると(アメリカでは二組に一組)、アメリカの子ども全体の12%が継父母のいる家族で暮らしていると聞いても、別に驚くには当たりません。


このような新しい家族形態は複雑な心理状態を生み出していて、再婚した夫婦、再婚相手が連れてきた子ども、子どもの養育権をもたない親など、

この家族に関係するあらゆる人間の実に様々な感情が表面に浮かび上がってきます。


猛烈な期待、楽天主義、愛情を抱いて、再婚を楽しみに待っていた二人の大人は、このような前向きな感情が一緒に生活する他のすべての人間(とりわけ子ども)にはまったく分かちあえないことがなかなか理解できないことがよくあります。

子どもは親の新しい配偶者に競争心を抱く傾向があり、その配偶者を愛し愛される家族の一員ではなく、恋敵のように見えてしまうことが多くなります。

親が離婚してしまった子どもは、よちよち歩きの幼児から成人まで、(普通はまったく秘密にされ、口にされることはありませんが)別れた両親がまたいつか一緒になってくれたらという希望を抱く傾向があります。

親の再婚は、いかにプラスに感じられようと(頭ではそうだと理解していても)この空想に終止符を打ってしまいます。

興味深いことに、継父母と継子との関係は、養父母と養子の関係に似たものだと見なす人もいます。

実際に、この関係は精神医学のある方面の人々には「家族内養子」(この言葉には親族の子どもを祖父母、おじ、おばが養子にするという意味もあります)と呼ばれています。

これは子どもが「本当の」親と一緒にいられないことに怒りや失望を抱いていることに継父母が敏感になり、子どもが愛され、尊重されているという気持ちを抱いてもらうためにはどんなことでもする必要があることを示唆しています。


もちろん、継子は(普通生みの親との関係がない)養子の子どもとは異なる不安を数多く抱いています。

例えば、継子が継父母を好きになるのは、離れて暮らしている親に対して不誠実な行為だと感じてしまうかもしれません。

新しい家庭に引っ越し、継兄弟を相手にしなくてはならない子どもは、互いに競争意識を抱き、相手を侵入者と見なします。

その上、それぞれの親の実の子に対する扱い方について、継父母や養育権のない親の間にしばしば対立が起こります。


最初、このような対立は克服不可能のように見えますが、継父母は新しい杵を築くためにプラスとなる機会や家族内で協力するための新しい方法を提供していくようになります。

このような機会や方法は、子どもにとって実社会に出るための有益なレッスンになります。


離婚の急増により新しい形態の家族が急増していますが、

困難を嘆くよりは、目の前に提出された課題に進んで挑戦していくことにエネルギーを注ぐほうが賢明でしょう。




第1章 里親制度の概念(言葉の概念/里親制度、職親制度(保護受託者制度)、養子縁組制度 ほか)/第2章 里親制度の背景(歴史的背景/宮城県牡鹿町の地域特性から見る背景)/第3章 里親・里子の現状と課題(全国の現状と課題/宮城県の現状と課題 ほか)/第4章 宮城県牡鹿町と埼玉県日高市の住民調査(牡鹿町と日高市の概要/先行研究の動向 ほか)/第5章 宮城県牡鹿町の里親及びその実子のインタビュー調査より


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自分に実の子がいないことについて、あなたが抱いているかもしれない未解決の問題を調べてみるのが大変重要です。

そのことについての深い悲しみを解決していますか?

あなたが空想する実の子と養子の子とを比較していませんか?

自分は子どもをもつには「欠陥がある人間だ」とか、子どもをもつ資格はないとか感じていませんか?

頭ではばかげたことだとわかっていても、子どもが「悪い」遺伝子を受け継いでいないかと不安になりませんか?

無意識に子どもに有害なメッセージを伝えないようにするため、養子をもらうことにした動機や考えに関し、自分に正直になってみる必要があります。


恐らく養子の子どもは素晴らしい大人に成長し、実際に自分が養ったことではるかに幸せで、健康に成長していくことを忘れてはいけません。

あなたの家に引き取ったことで、その子どもに多大の援助をしてきているのです。


養子であるということについて、できるだけ率直にあなたの子どもに話して下さい。

なるべく早いうちに子どもに教えるのがよいでしょう。

しかし子どもが幼すぎて、養子とは何か理解できない時に話をしてはいけません。

自分が養子にした理由や子どもの生みの親のことで知っていることを説明する時は、できるだけ肩の力を抜き、冷静に話して下さい。

今、あなたは、この子どもに幸福な家庭や希望を与えてあげられることに対し、生みの親に感謝するかもしれません。

それは拒絶ではなく、子どもに対する愛情の表現です。


大きくなるにつれて変わっていく子どもの質問に対する心構えをし、また生みの親を探したくなる場合にも備えて下さい。

叱ったり、不安そうに対応してはいけません。

落ち着いて、愛情を込め、子どもの感情に心からの関心を払いながら、子どもの質問に対処して下さい。

子どもが自分の個性をもっと深めていこうとしているから、そんな質問をしてくるのだということに気づくことです。

生みの親が子どもに連絡を取ってくる場合にも備えて下さい。

このようなことはよくあることで、あなたも子どももおびえる必要はありません。




第1章 里親制度の概念(言葉の概念/里親制度、職親制度(保護受託者制度)、養子縁組制度 ほか)/第2章 里親制度の背景(歴史的背景/宮城県牡鹿町の地域特性から見る背景)/第3章 里親・里子の現状と課題(全国の現状と課題/宮城県の現状と課題 ほか)/第4章 宮城県牡鹿町と埼玉県日高市の住民調査(牡鹿町と日高市の概要/先行研究の動向 ほか)/第5章 宮城県牡鹿町の里親及びその実子のインタビュー調査より


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「あんたなんて大嫌い! ここから出て行って、本当のママとパパを探すわ!」


「ママもパパも大嫌い!」と子どもに今まで一度も叫ばれたことのない親は恐らくこの世に一人もいないでしょう。

しかし子どもが養子の場合(そしてその子どもが自分は養子であることを知っている場合)、このような怒りをぶちまけられた親のショックはとりわけ激しくなるかもしれません。

以前と比べれば、養子ははるかに一般的なことになりました。

後ろ暗さもなくなり、養子の子どもはほとんど家庭や養父母に非常によく馴染んでいます。

しかし養子は、大人になっても引きずってしまう感情的な問題や困難を何度か現します。

そこには養子の子どもに共通する感情が介在しているように思えます。

それは「生みの親に愛されなかったから自分は育ててもらえなかった」という感情と「養父母にまだ十分に愛されていない(拒絶されたり、『元の状態に戻される』かもしれないという不安)」という感情です。

このような苦悩は、子どもを養子にした動機や葛藤(養子が肌で感じて、対応している葛藤)について十分検討してこなかった養父母のせいで、もっと深くなってしまうかもしれません。


養子にする年齢が早いほうが、子どもが情緒的問題(行動障害の形を取る問題)を抱える確率は少なくなります。

しかしこれは、新しい家族に入ってすんなり馴染めるかどうかは年齢によって決まるということではなく、

年長で養子になった子どもについては明らかにいくつか取り組まなくてはいけない問題があるということです。


最近では、養父母と生みの親がお互いについて何らかのことを知っている場合が多いという事実から、いくつかの困難が生まれてくるかもしれません。

現在、記録が自由に閲覧できるようになり、生みの親を探し出し、会ってみたいという養子は、以前よりこの願いが叶えられるようになりました。

その上、養子を迎える側も、片親、同性愛者など、以前よりはるかにバラエティーに富んでいます。

このような事実のすべてが(時にはプラス、時にはマイナスの)影響を養子とその家族に及ぼしています。

自分が養子だということに気づいているすべての子どもは、次のような共通の疑問を抱いています。


「どこからもらわれてきたのか?」

「なぜ捨てられたのか?」

「本当の親は誰なのか?」

「自分は捨てられるような悪いことをしたのか?」

「それとも本当の親が厄介払いしたくなるような悪い遺伝子があるのか?」

「今の養父母は本当はどれくらい僕を望んでいるのか?」

「本当の親と同じくらい愛してくれているのか?」

「前の親のように拒絶したり、捨てたりしないだろうか?」

「自分はどれくらい安心できる状態にいるんだろう?」


このような疑問からも、養子の子どもがある種の不安や自尊心の問題(特に自分を「悪い」、かわいらしくない、欠点があると感じる傾向)を抱えていることがすぐに明らかになります。

普通、養子の子どもは二重生活を送っています。

すなわち養子の家族との外面上の生活と「本当の」両親がどんな人だろうと想像する密かな空想の生活です。

時には想像が膨らんで、生みの親が王家の人間か映画スターになったりします。

またはその他の手段、特に養250子になった家庭やその生活と比較し、空想の家庭を理想化します。

心の中でそんなことを考えていることが、養父母に拒絶され、捨てられてしまうという感情を煽ってしまう一因になってしまうことがよくあります。

彼らは「本当の真実」はわかっていると思っています。

つまり、自分は養ってもらえるほど立派な人間ではなく、養子としてかろうじて受け入れられているにすぎないと感じているのです。

このような未解決の問題や葛藤から、この外面の家庭生活の中に問題が現実となって発生してくるかもしれません。


彼らは養父母にかなり怒りを感じているかもしれませんが、

それは実際には彼らに向けられた怒りではなく、生みの親が自分を捨てたことに対する怒りなのです。

子どもは「生みの親を探す」といって脅してみたり、本当の親と送っていたはずの生活を理想化したりするかもしれません(これは離婚した親の子どもが養育権のある親に感じる怒りや、一緒に暮らしていない親のほうに抱く理想化されたイメージと似ています。

養育権のある親は、実際にははるかに大きな原因や目的のある怒りを、いわば身代わりになって一身に受けているのです)。

養父母のほうも解決せねばならない矛盾をしばしばもっています。


彼らはまず第一に養子をもらうために、彼らに持ち上がってきた問題をすべて解決していなかったかもしれません。

自分たちに子どもができなかったことにずっと憤り(養子の子どもに無意識に伝わってしまっているかもしれない憤り)を感じている養父母がいるかもしれません。

子どもが生まれないことで、自分や配偶者に怒りを覚えているかもしれないのです。


外部からの非難や法的問題が、養子の子どもに最高の愛情を捧げることの妨げになっているのかもしれません。

妊娠できなかったため、自分には子どもをもつ資格がないと感じている養父母もいます。
このような未解決のままにしている悲しみを抱いている場合には、養子の子どもを異星人か侵入者と見なすようになってしまう危険性もあります。

養子の子どもが自分たちとは人種、民族性、文化、国籍などが異なっている場合、こうした傾向が増えてしまうかもしれません。

普通、このような葛藤は無意識に生まれてきますが(実際、養父母のほとんどは、子どもを養子にすることで自分たちはいいことをしたと頭では信じています)心の中に渦巻いている葛藤は、自分たちの生活や家に引き取った子どもに大きな打撃を与える恐れがあるのです。


養子の子どもが直面する感情的な問題は、養子を取ることで養父母に生まれてきた感情的問題と密接に結びついている場合が多いことに気づくことも大切です。

その上、養父母には、いつか生み親が子どもに影響を及ぼすかもしれないという不安(例えば子どもの攻撃的な言動は生みの親の遺伝かもしれないという不安)が加わってきます。

だから、多くの養子の子どもが自分の中に何か「おかしな」あるいは「悪い」ものがあると感じてしまうことは不思議なことではないのです。


養子の子どもに生みの親から遺伝した性格が現れてくることにたえず不安を感じ、結局養子の子どもを遠ざけざるを得なくなる養父母もいます。




お母さんはお母さんのままでいいんじゃない?勉強勉強と小言を言わなくとも、お母さんの愛そのままで包んであげれば、きっと子供は真直ぐに育っていきます…。


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子ども全員の個性を尊重して下さい。

子どもは長所も短所ももった一人の独立した個人であることを理解することです。

兄弟を比較するのは避けて下さい。


赤ちゃんが病院から家にやってきた時は、最初に生まれた子どもをあなたの協力者にして下さい。

赤ちゃんの模範や保護者になれることに年上の子どもが気づけるようにして下さい。

年下の子どもの世話について、あなたが下した決断を年上の子どもにも伝えて下さい。


例えば、赤ちゃんの部屋を作ること、おもちゃの選択、赤ちゃんの名前についても上の子どもの意見を聞いて下さい。

一人ひとりの子どもにその子だけをかまってあげる時間を作る努力をして下さい。

それができない場合には、一度にほんの数分でもいいので、定期的に一人ひとりの子どもにしっかり関心を注ぐようにして下さい。


兄弟が対立しているなら、自分たちの力で争いを解決させるようにして下さい。

これは世の中の多くの人と対処するためのいい訓練であり、あなたも兄弟喧嘩に手を焼かずにすみます。

あなたが長男、長女、末っ子、まん中の子だった経験が、自分の子どもに対する反応に歪んだ影響を与えたりしないようにして下さい。


例えば、あなたが第二子なら、自然と年下の子どもに好意を示し、兄や姉がその子が生まれてくるまで保っていた特権的地位から引きずり降ろされてしまった経験にあまり同情を感じないかもしれません。

無意識に一人の子どもをえこひいきしないように、こういった事実に気づいて下さい。


兄弟の破滅的な敵対関係は自然に発生することはまずありえず、子どもの環境の中で欠乏しているものに対する反応であるということを忘れてはいけません。

子どもたちの間にいつもより長い期間、俄烈で、激しい対立状態があるなら、

親自身、自分の子育ての技術や夫婦の関係について調べ、その原因をもっと詳しく理解する必要があります。

家庭生活を根本的に変える必要があるかもしれません。

この作業は決して楽ではありませんが、それが子どもの感情や子どもとあなたとの関係、そしてこの両方を改善していくための最高で、唯一の解答である場合が多いものです。




ソーシャルスキルとは、「良好な人間関係をつくり保つための知識と具体的な技術やコツ」のこと。

親しい人間関係がもてない、人の身になれないという現代の子どもたちに、この教育がどのように役に立つのか。心理学の理論をもとに簡潔にまとめました。

変化の激しい社会の中で、ソーシャルスキルの乏しい子ども達が多すぎる。そのような子ども達を理解し、集団に溶け込み、みんなと共に学び成長できるためにも是非読んで見る価値のある本です。


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子どもが適切な振る舞いをしたのを見た時は必ずほめて下さい。

あなたの子どもの言動のいい側面をいつも支えてあげることです。


これが最も重要なしつけの方法かもしれません。


しつけを指導と学習の場と見なして下さい。

それは親子間で絶えず交わされる敬意に満ちた交渉なのです。

「いわれた通りにしなさい!」

といったような一方通行のコミュニケーションと考えてはいけません。

いつも子どもの発達状態に合わせ、自分が期待していることを説明して下さい。

簡潔に話をして下さい。

あまり多くの言葉をついやしてはいけません。

「その人形はアンのです。返してあげなさい」

といった簡潔な言葉のほうが、5歳の子どもに盗みがいかに悪いことかくどくど説教するよりいいたいことがはるかに効果的に伝わります。

しつけをする目的は、規則に盲目的に服従することを少しずつ教え込むことではなく、親子間の協力関係を築き上げたり、改善したりすることであることを子どもにはっきり説明して下さい(例えば、「これが正しいことなんだからやりなさい」ではなく、「こういうふうにしてくれたら、家族のみんなが助かるわ」と話して下さい)。

あなたの目標は子どもをロボットにすることではありません。

あなたのしつけについて、子どもがどのような感情を抱いているか理解して下さい。


子どもの怒りや欲求不満は、やりたくないことに対する抵抗というばかりでなく、自分の望みをあなたに伝えるための方法であり、

たいていが良好な親子関係に発展させていくことができます。


忘れないでもらいたいのは、規則は子どもの安全のために必要であると同時に、子どもが自分の意思で守っているという気持ちをもたせるようにしなくてはいけないことです。

規則は混乱を減らし、生活にリズムを与えてくれます。


しかし、幼い頃(よちよち歩きの頃)から、子どもが話しかけてきた時には柔軟に、すぐに応じられるようにして下さい。

できるなら、しつけの過程で、子どもも規則に参加、選択、協力しているという感覚をもつことができるようにいくつかの選択肢を与えて下さい(例えば「テディベアを今すぐか、それとも15分後に片づけなさい)。


子どもの模範になって下さい。これが最も有効な教育手段です。

子どもはあなたが話すことより、行動していることに注意を払うでしょう。


家族の規則と責任をどういうものにすべきかについて、子どもにも発言する権利を与えて下さい。

これは子どもの自尊心を大いに高め、自分が有益で、影響力のある人間だという気持ちを抱けるようになり、また規則を作る人の心も、破ってしまう人の心もわかるようになります。

しつけの仕方を決める前に、子ども時代に厳しいしつけをされたため、

自尊心を傷つけられてしまった時、あなたはどんな気分になったのか思い出して下さい(ほとんどの人には記憶に残るたくさんの体験があります)。

思いやりを込めて話し、子どもの人格を攻撃せず、

できるならよその家の子どもや家族の前ではなく、人目をさけて罰を与えて下さい。


罰することが必要だと決めたなら、必ず子どもが破った規則を簡潔に説明し、罰を与える理由を話して下さい。

あまりにひどい罰を与えてはいけません(例えば、半年間テレビを見るのを禁止するとか、1年間おこづかいをあげないといった罰はやりすぎであり、結局子どもに守らせることはできないでしょう。つまりいくらいっても子どもは信じないということです)。


罰は一貫性があり、確固としたものにする必要がありますが、厳しくてはいけません。

罰を与える唯一の目的は、規則を破ったことを教えることにあるのを忘れないで下さい。

普通、罰では子どものもつ個人的特権や楽しみなど愉快な活動を中止しなくてはいけません。

罰はすぐに下し、ルール違反の説明と罰がはっきり関連したものにすべきです。

規則が重要な理由をはっきりと説明して下さい。

規則を破った結果(罰)に対し子どもがなるほどと領けるようにすべきです。

回体罰は厳禁です。

体罰をすれば暴力は許される行為であると子どもに教えてしまうことになります。

力を使うと子どもの性格もさらに攻撃的になってしまう傾向があります。

特に親が腹を立てると、子どもは身体だけでなく感情も傷つけられてしまいます。

子どもに良心の珂責を感じさせようとしても、体罰を受けると子どもはこの感情を鈍らせてしまいます。

子どもの頃、父親や母親に叩かれていたからといって、自分の子どもを叩いてはいけません。

怒りが頂点に達し、そのような状況で自分の親がやっていたこと(体罰)しか頭に思い浮かばなくても、子どもを叩いてはいけません(あなたがお尻を叩かれていたとするなら、あなたの両親は間違ったことをしていたのです)。

怒りが抑えきれないなら部屋を出ていきなさい。

できるなら、配偶者か他の家族に子どもの相手をしてもらって下さい。

暴力と同じように、子どもには言葉による虐待も行ってはいけません。

言葉による虐待はしつけとは関係のないものです。


話し合ったり、またはしつけをしている時でも、ユーモアを交えることを忘れてはいけません。

しかしブラックユーモアは子どもに敵意を示す、言葉の虐待にすぎません。


罪悪感に翻弄されてしまってはいけません(自分の子どももよその家の子どもも、あなたが怒ってしまったことに罪の意識を感じさせようと仕向けてくるかもしれません)。

しつけが必要な理由やしつけをすることで達成しようとしているプラスの成果は何か、子どもと同様あなた自身もはっきりさせておくことです。


かんしゃくを起こしてはいけません。

かんしゃくを起こすことが、自分の願望を達成する有効な手段であることを子どもに教えてしまうことになります。


小休止を取ることは、とりわけ(5歳までの)幼い子どもには、緊張した状況をすぐにほぐしてくれる有効な息抜きになります。


動機づけ(長い目で見て、子どもが立派な振る舞いをするように勇気づける方法)のほうが、賄賂(短期間に自分が望むことを子どもにやらせるために与えてしまうもの)より常に好ましいことです。


子どもから動揺するようなことをいわれても、子どもがそんなことを口にしてしまったことに対する同情を失ってはいけません。

思いやりのないしつけは効果がありません。




お母さんはお母さんのままでいいんじゃない?勉強勉強と小言を言わなくとも、お母さんの愛そのままで包んであげれば、きっと子供は真直ぐに育っていきます…。


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言語連想テストで、ごく普通の人に「兄弟」というと、「敵対関係」という言葉が返ってくる確率がかなりあります。

ある意味で、これはごく自然のことです。

しかし私たちが兄弟や姉妹について考える時、最初に敵対関係という言葉を連想するのでは、お互いが人生の中で果たしている重要なプラスの役割について見落としてしまいます。

精神医学には、親子関係の力動に取り組む研究領域はありますが、兄弟関係をテーマにしている研究はほとんどありません。

兄弟がいかに互いに密接に関連し合った存在か、そして敵対関係以外にもどれほど多くのことがお互いの人生に及ぼす影響を特徴づけているのか考えてみれば、

この研究の少なさには本当に驚かされてしまいます。

多くの点で、兄弟は助け合って生きています。

お互いに相手を模範として利用していることも多く、社会状況、スポーツのルールとか、学校の教師への対応の仕方などを互いに教え合っていますし、

子とも時代には気がつかなくても、最高の友情関係をしばしば現しています。

確かに競争や敵対関係といった面もありますが、競争がすべて悪いわけでも、不健全なわけでもありません。

それは自分を向上させ、人に抜きんでようと努力することへもつながっていくかもしれません。

兄や姉たちは自転車の乗り方やバスケットボールのドリブルの仕方から、ママやパパの機嫌の悪い時の対処の仕方まで、弟や妹にいろいろなことを教えてくれます。


確かに、弟や妹が生まれると、兄や姉はそれまでの王子様や王女様の地位から退けられるというのは本当です。


実際、弟や妹が生まれた時、

兄また姉は幼児返りをし、

赤ちゃん言葉を使ったり、

おねしょをしたり、

以前より親にまつわりつくようになったり、

赤ちゃんのような振る舞いをしますが、

それに驚いてはいけません。


年上の子どもは、この世の中には自分以外にも子どもがいることや、親の愛情を弟や妹に分け与えなくてはいけないことに気づく必要があるのです。

最初は楽しいことではありませんが、子どもの発達上の重要な一歩を記す出来事なのです。

これはとりわけ、多くの子どもたちと仲良くしなくてはならない幼稚園や小学校に入学する子どもにとっては有益です。


年上の子どもは、最初、弟や妹の存在に脅威を感じるかもしれませんが、

結局はこのような兄弟関係が、社会にもっとしっかり、健全に参加できるようにしてくれる土台を作ってくれるのです。


兄弟間の敵対関係や競争が有害で、破壊的なものになってしまう危険性もありますが、その原因の大半は家庭環境にあり、兄弟や姉妹の関係に本質的に備わっているものではありません。

人間は与えられたものが少ないと、互いに怒りをぶつけ合い、敵対したり、嫉妬したりします。

兄弟の場合、このような供給物は物質的なものに限られません。

愛、安全、安定、親からの関心を争って、対立状態が現れる恐れもあるからです。


親の育児放棄や自己中心主義、そして全般的に子どもにとって過酷で、貧しい環境の中では、家族から提供される限られた供給物から得られるごくわずかな分け前を争って、かなり汚い手を使うこともあるかもしれません。

一人の子どもだけをひいきにしたり、兄弟の間に不当な比較が行われたりした結果、親に対する子どもの怒りが兄弟や姉妹に向けられてしまったりする時、兄弟の間の対立も激しくなってしまいます。




離婚後に、子ども達が離れている親から愛されているという証でもある「養育費」と「面接交渉権」。

その実態と問題点を理解して支援に生かしてください。ひとり親家庭の子どもの権利をみんなで考えるための一冊。

第1章 アンケートから知る当事者の声(当事者アンケートから思うこと/離婚後の親子関係サポートに関するアンケート)/第2章 養育費不払いに困ったら(養育費は子どもの権利だから…/養育費の取り決めについて ほか)/第3章 面接交渉実態調査(アンケート調査から見る面接交渉の実態/アンケート集計結果 ほか)/第4章 支援者の心構えとして大切なこと(支援者の心得(カウンセリング理論)/カウンセリングで目指しているもの ほか)/第5章 NPO法人Winkの活動(NPO法人Winkの活動・シンポジウムから/NPO法人Winkの一〇年計画 ほか)/付録


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子どもを板挟みの状態にしてはいけません。

離婚する前、離婚調停中、離婚後のいずれの時期であれ、子どもをあなた方二人の間の伝令役として利用してはいけません。

手間を惜しまずに、夫婦間題の原因とはまったく無関係であることを子どもに確信させて下さい。

特に子どもがそばにいる時は、別れた相手と友好的な関係ではなくても、誠実な関係を維持するよう心がけて下さい。

できれば、別居や離婚について子どもに話してあげて下さい。

別れた理由については簡単明瞭に、くどすぎない言葉で話して下さい。

離婚後、子どもにとって状況はどうなるのか(今後暮らすことになる場所、別れた親に会うために取り決めたこと、考えられるライフスタイルの変化)きちんと話して下さい。

いつも子どもが予測することができることはすべて明らかにしておけるようにして下さい。

こうしておけば、親子ともストレスや不安は軽くなるでしょう。


子どもの養育権をもたない親にも子どもが常に連絡を取れるようにしておいて下さい。

これは親が互いに抱く憎しみ、未解決の問題、敵意のため、離婚の調停においては最大の難関になることが問題です。

しかしこの問題を解決しておくことが、親として最も重要な務めの一つなのです。


子どもが一緒に暮らしていない親のもとを訪ねることを尊重して下さい。

この面会をもう一人の親が何をし、何を考えているのか探り出すための機会として利用することは絶対しないで下さい。

再度いいますが、あなたの子どもを伝令役やスパイとして利用してはいけません。

養育権をもたない親は、訪ねてきた子どもができるだけ普段通りの生活ができるようにすべきです。

子どもが自分の感情を率直に話せるようにしてあげて下さい。

二人の親(とりわけ養育権をもつ親)に向けられる怒りに対し心の準備をしておいて下さい。

同居していない親は理想化されることが多く、一緒に暮らしている親はしばしば見下されています(見下すことで、子どもは自分の怒りをもっと表明してもいいのだという気持ちになります)。


もし、離婚することでよくなった生活面があるのであれば、すべて子どもに指摘して下さい。

例えば、家庭での口論や喧嘩(または暴力)がずっと少なくなったこと、全体的に家庭の緊張感が少なくなったことなど。

また現在、子どもが参加している新しい生活環境のプラスの面りんしん(隣人、学校など)をすべて指摘してあげて下さい。

離婚時に、子どものためにあなたが行っているすべての建設的介入は、重大な情緒障害に陥るのを予防してくれるので無駄にはならないでしょう。

あなたは自分が実行している介入にどんな素晴らしい効果があるのか必ずしも理解できるとは限りませんが、あなたは子どもを助けていること、

そして数年後には子どもに計り知れないほどの利益を与えることを確信できます。


不安、うつ状態、PTSD、発育の遅れ、学業不振など、もっと深刻な症状を現しているなら、専門家に精神面の評価をしてもらい、

子どもに適切な精神療法を受けさせるようにして下さい。

学校、地域のクラブなどの施設にある、離婚家庭の子どものための支援グループを詳しく調べて下さい。

また、離婚した親のための多くの支援グループについても調べておいて下さい。




離婚後に、子ども達が離れている親から愛されているという証でもある「養育費」と「面接交渉権」。

その実態と問題点を理解して支援に生かしてください。ひとり親家庭の子どもの権利をみんなで考えるための一冊。

第1章 アンケートから知る当事者の声(当事者アンケートから思うこと/離婚後の親子関係サポートに関するアンケート)/第2章 養育費不払いに困ったら(養育費は子どもの権利だから…/養育費の取り決めについて ほか)/第3章 面接交渉実態調査(アンケート調査から見る面接交渉の実態/アンケート集計結果 ほか)/第4章 支援者の心構えとして大切なこと(支援者の心得(カウンセリング理論)/カウンセリングで目指しているもの ほか)/第5章 NPO法人Winkの活動(NPO法人Winkの活動・シンポジウムから/NPO法人Winkの一〇年計画 ほか)/付録


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「ママ、いい子にするって約束したら、本当に日曜日パパに夕食に来てもらえるの? お皿は全部洗うし、自分の部屋でもどこでも掃し除するから」


7歳のサンドラは、離婚した両親をもつ多くの子どもの典型的な例です。

母親はいつも、父親に家に戻ってきてもらおうとしているといっています。

サンドラは自分が離婚の原因だとはいっていませんが、いつもいい子にすると約束するのは少なくとも離婚の責任の一端が自分にあると思っていることを匂わせています。


サンドラの母親は私にこういいました。

「わからないわ。

だって離婚なんてもう特別なことじゃないでしょ。

サンドラの学校の友達の親の多くも片親か、離婚経験があるのよ。

もう離婚が子どもにそんなひどい心の傷になるはずないのに。

でも、それは間違いだったわ」。


サンドラの母親の発言は誤りではありません。

アメリカ人は結婚しても結局50%は離婚してしまいます。

しかしこのような現実があるにもかかわらず、離婚が両親や子どもに及ぼす影響は相変わらず心の痛手となっているのです。

一般に、離婚した両親の子どもは、親密な人間関係をなかなか築けずに大人になります。

彼らは自尊心を傷つけられているかもしれず、人を愛し、信頼する能力が両親の維姫という現実を体験することで減少してしまうことも少なくありません。


離婚は、喪失、苦痛、悲嘆、絶望感、自暴自棄のすべてが襲いかかってくるショッキングな出来事として体験されます。

そしてサンドラのように、両親が離婚した原因が自分にもあるという感情がそこにしばしば加わっていきます。

マスメディアは、さほど大きな問題ではないと思わせようとしているようですが、離婚はやはりまだ、真剣に考えなくてはならない現象なのです。


もちろん、離婚それ自体は子どもの心に傷を負わせる原因の一つにすぎません。

離婚する前には、ほとんど例外なく数ヵ月間、時には数年間、苦しみや不満を膨らませていく時期があります。

別れる前に子どもは何度も(時には暴力的な)夫婦喧嘩を見ていたかもしれません。

両親がますますよそよそしくなっていくのを目にするのは、たとえ言葉には出さなくても子どもをますます不安にしていきます。

とりわけ幼い子どもは後ろめたさを感じたり、問題を起こした責任は自分にあると感じることが多くなります。


口喧嘩の中で自分の名前が叫ばれるのを耳にしたり、何かいけないことをして厳しく批判されたり、または怒りを自分のほうに向けられて惨めな扱いをされたりすることで、

子どもは拒絶感を味わい、不機嫌になり、自分が見捨てられたような感じを抱き、罪の意識や怒りを覚えるかもしれません。

よちよち歩きの子どもや就学前の児童は、心にかなりひどい傷が残ってしまい、発育が遅れてしまうことも多々あり、

学習したばかりの技術(特に運動技術や言語技術)がきちんとできなくなったり、忘れてしまったりするかもしれません。

かんしゃくを起こし、いつも泣き叫んでいる子どももいれば、自分の殻に閉じこもるか、またはそれとは逆に、人に執細にまつわりつく子もいます。

年長の子どもはしばしば学校での勉強や行動に問題を示すようになります。

子どもたちはほとんど例外なく悲しみ、時によってはうつの徴候を現します。


離婚前の時期は、既に情緒的な問題に悩んでいる子どもにはとりわけ苦痛で、心が深く傷つけられます。

その上、離婚のことで争っている期間はずっと親自身が不安で、自分のことで頭がいっぱいになっているので、

最も関心や配慮が子どもに必要とされるまさにその瞬間、なかなかそばにいてあげることができません。


離婚後も、ほとんどの子どもにとって問題は解決しません。

安定した経済状態が崩れてしまうこと、親を一人失うこと、そして恐らく転校や引っ越し、友人との別れ、新しい友達作りでたまるストレス、

親から自分の味方になるよう求められること(忠誠心を試される)、離婚の罪を背負うこと、親の新しい恋人や人間関係への順応、そして最終的には継母・継父や異母兄弟への順応など、このすべてが離婚した両親の子どもの心の傷になる危険性があるのです。



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